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センター長あいさつ

池田先生
センター長
池田 啓実
総合科学系
地域協働教育学部門 教授
高知大学は、構想段階を含めると4年の準備期間を経て、2018年4月、希望創発センターを開設いたしました。

この取組の起点には、資本主義経済下では、あらゆるモノを、お金で測る傾向が加速化(学問の細分化と部分最適思考)し、私たちの思考や人の繋がりの画一化、社会を見る眼の短期・狭小化、スキル的“即戦力”人材の希求など、本来もつ個々の多様性が活かされない社会を、私たち自身が生み出してしまったとの反省があります。

こうした状況は、イノベーション創発に必要な十分な観察・熟考時間を不足させ、イノベーションが創発しにくい社会をもたらすとともに、人々に社会的閉塞感を与え、明るい未来を、そして希望を持ちにくい社会を作り出してしまいました。

その原因の一つは、大学と企業双方の本来的役割からの逸脱にあると考えています。本来、大学は、哲学をしながら次代の担い手を研究を通して養成する役割を担い、企業は、日々起こる問題に対してソリューションを継続して提供する役割を担うものと私は考えています。しかし実際には、大学は長期的な経済の停滞によるソリューション偏重研究へと変質し、企業も未来地図を持ちえない時代の中で長期的な事業計画が立てられない不安に陥っているのが実状です。

私たちは、このような状態では、次世代を担う若者達に希望ある未来を受け渡すことはできません。「厄介」で「面倒」な問題であっても、誰かがこの問題に勇猛果敢に立ち向かって行かなければ、私たち自らの手で希望ある未来を創ることはより困難となると考え、本センターの設立を目指すに至りました。

その希望は、一人一人の心のうちに生まれる(安らぎも、幸せも、苦悩もすべて自分の中にしかない)ものです。だから本来、どこまでも他者と真に共有できるものではありません。ただ、共有できないからこそ、共有するために多様な人々と共に、語り、知り、学び、創る活動が生まれ、そして、この一連の経験が、私たちの社会認識を変容させ、結果として社会を豊かにする源泉となり、その本体が個々の内に生まれる希望になると、私たちは捉えています。

この想いを具体化したのが希望創発センターであり、
  • 本来の役割での大学と企業の協働化は、イノベーション創発のための基盤
  • 社会的課題の多様な視点からの多面的把握は、イノベーション創発の源泉
  • 関係者の相互信頼関係は、イノベーション創発の成立要件
  • 理念で繋がる人的ネットワークは、イノベーション創発の成立要件

を構想の着眼点に設立いたしました。

希望創発センター活動は、まだ緒に就いたばかりで試行錯誤の連続ですが、そこに魂が宿るよう取組を進めていきたいと思います。
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