【留学体験記】タイの村までイッテQ!:第3回地域ブランディングという視点でみたBanjumrun!(伊藤亜美さん)

2014年3月7日
 

こんにちは!

ようやく、卒論報告会も終わりホッとしている今日この頃です。

しかし、卒論報告会が終わるということは同時に、残りの学生生活により近づくということでもあり、社会人になって今の時間を後悔だけはしたくないと思う日々です・・・

 

さて、今回は私の卒論のテーマでもある“地域ブランディング”という視点でジャムルン村を見てみようと思います。

 

最近、どの地域でも“地域ブランド”づくりが盛んに行われていることから皆さん言葉はご存知かと思います。

地域ブランドとは、地域資源の中からシンボルとなるものを決定し、そのシンボルから他の地域資源や地域全体を連想できるものだと私は定義します。よって、地域ブランディングはその地域ブランドをつくることです。

 

私は、地域ブランディングという手法から『成功の法則』を以下の4つと考えました。

 

  1. シンボルを創ること
  2. 担い手をつくること
  3. コミュニティの場を創ること
  4. シンボルを連想させるプロモーションを実施すること

 

卒論ではこの成功の法則を私の地元である千葉県旭市に応用することで、ブランディング提案を行いましたが、今回はジャムルン村がどのくらいこの法則に当てはまっているのかという観点からみていきたいと思います。

 

まず、1つ目の『シンボルを創ること』において、おそらくジャムルン村のシンボルはドリアンチップスとカピ(魚醤)という特産物です。村にはたくさんの果物の木や花があります。その中でも特にドリアンを揚げたドリアンチップスとナンプラーという魚醤と唐辛子や野菜を混ぜたカピという料理というかソースがシンボルではないかと考えています。

 

卒論にはシンボルを創ることと書きましたが、厳密に言うと、イメージリーダーを創ることがふさわしいです。なぜなら、ブランディングは個々の地域資源ではなく、地域全体のイメージを創ることが目的だからです。また、例えば海と山がある地域でどちらか一方に特化したブランディングをしてしまうとそうでない人たちの反感を買い、対立の原因になると考えられるからです。

 

2つ目の『担い手をつくること』という面では、村人でジャムルン村ツアー全体を運営していますが、高齢の人との世代交代の時期に入ってくるのではないかと思います。

ジャムルン村にもどれだけ若者が留まり、より一層村を発展させていくことができるかがポイントではないでしょうか。

そのためにも、幼いころから村を愛する郷土愛的なものが重要になってくると私は考えています。このことに関しては、また次回書きたいと思います。

 

 

3つ目の『コミュニティの場を創ること』では、ジャムルン村には観光客や視察団をもてなしたり、村人が集うコミュニティ施設があります。

ここで多くの出会いや交流が生まれています。

 

最後の『シンボルを連想させるプロモーションを実施すること』は、“ツアーをつくったこと”が考えられます。ジャムルン村は地域活性化の先進事例として国から認定されている村で、多くの観光客や視察団が訪れています。

ツアーというのは、その観光客や視察団に対して『食事(郷土料理)→講義→バスツアー→ホームステイ(宴会)→お土産購入』の一連の流れのことを言います。

 

まず、地産地消の食材で作った郷土料理でおもてなしをします。この郷土料理は最後のお土産購入時に買ってもらえるように味見の意味もあるのではないでしょうか。

次に、ジャムルン村の歴史などに関して講義を行っています。その後、村の中を巡りながら説明を聞くバスツアーがあり、村の人との交流のため宴会をしてホームステイをします。

村の人と交流することで、ジャムルン村のことや人々の考えなどを知ることができ、ホームステイをすることで、村の人の生活を体験することができ、より深く知ることができるようになっています。

 

最後に、地産地消の商品の販売も行っているため観光客や視察団の人々はたくさんのお土産を購入していきます。これは、先ほども言った郷土料理を食べたことで味がわかっているため、多くの購入に繋がるのだと思います。

 

この流れは、私がジャムルン村に滞在し村の人々と一緒に生活をしたり、手伝いをした際に経験したことです。

国から認定されているため、ブランドが既に確立されているようにも思いますが、このツアーがあるからこそ、多くの人々が訪れ続けているのではないかと私は思います。

 

このように、ジャムルン村を成功の法則に当てはめて考えてみましたが、ジャムルン村は2.担い手をつくるには改善の余地がありそうですが、それ以外の3つに関しては当てはまっており、成功例と言えるのではないだろうか。

 

そして、何よりもシンボルを認知させ浸透させる一連のプロセスはうまく盛り込まれたプロモーションはまさに成功例と言えるでしょう。

 

 

・・・とこんな感じで簡単にではありますが、卒論に絡めて振り返ってみました!

 

人文学部4年 伊藤亜美

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