【Letters from Cambrige(佐古あかねさん)】第4回:Where are you from ?

2013年12月4日
 

12月に入りました。

こちらでは11月ぐらいからクリスマスムードが漂っています。
カードやプレゼント、装飾品、プレゼント用の包装紙など
クリスマスに関連する商品が販売されています。

中でも日本と違っておもしろいのが、カードです。
カード専門店さんがCambridgeにも何軒かあり、
クリスマスカードを販売しているのですが、その種類の豊富なこと!
夫に、妻に、娘に、甥に、祖母に、婚約者に…というように贈る相手によって
カードが分けられています。

日本ではあまり見たことがない光景なのですごくおもしろいです。
男性が恋人や奥さんにカードを選んでいる姿はなかなか日本では
見かけたことがないので新鮮です。

こちらでは、カードを贈るということが一つの習慣となっているのでしょう。
プレゼントもそうですが自分のために選んでくれたり、考えたりしてくれることだけで
もう幸せなのかもしれないとしみじみ思います。

相手を想う気持ちはどこも一緒です。

 


さて、初対面の人と初めて言葉を交わす時はどんなことを話すでしょうか?
名前や出身地などを最初に紹介することが多いと思います。
私も初対面の人には“Where are you from ?”と尋ねることも
尋ねられることも多いです。

ある時、この質問は何を表しているのか、ふと疑問に思いました。

私はこの質問を受ければ“I’m from Japan.”と答えます。
それは私が日本人の両親を持ち、日本で育ったからです。

でも、もし私がアメリカ人の母とトルコ人の父を持ち、南アフリカで生まれ
そしてコロンビアで育ったならば“Where are you from ?”にどう答えればよいのでしょう。

これは非常に答えることが難しい質問だと思います。

出身地を聞いているのか、それとも故郷を聞いているのか、
はたまたアイデンティティを聞いているのか、何通りもの解釈ができると思います。

では故郷ってなんでしょう?
心の拠り所でしょうか?
それとも大切な人と過ごした場所でしょうか?
ではアイデンティティって何を指すのだろう、と疑問があふれます。
もちろん人によって答えも異なります。

日本とは異なる風土や文化に囲まれることにより、新たな目を覚まされます。
当然だと思えることは何もありません。
それと同時に自分は日本人なんだと強く思わされます。
容姿もそうですが、今まで何気なく考えてきた考え方が
日本的だったというようなことは、日本にいてはきっと実感できなかったでしょう。
そういったことは異国的なるものに囲まれて、はじめてわかります。
客観的に自分を見つめる機会が増え、すごくいい経験をしていると自分でも思います。

語学を勉強しにCambridgeに来ています。
もちろんどれだけ話せるようになったか、
どんな活動をしたかといった結果は重要です。

でも、それと同じくらいCambridgeの空気を吸って
景色を見て人と触れ合って生活するだけでも大切なことがあると、
ここに来て思いました。
これは先生には言いにくいですが(笑)

私が見たもの聞いたもの触れたものが真実です。矛盾がある状況下に自分がいても
それさえも変えられる自分でありたいなと思います。

人文学部3年 佐古あかね

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