【留学体験記】その後の「うるるんタイ在記」:第2回Ban Jam Rungってどんなトコ?(太尾郁恵さん)

2013年10月31日
 

バンコクから車で片道、約3時間。公共交通で行ける距離ではないため、乗合タクシー(通称:バン 10人乗り)で向かいます。乗り方や運転手とのやり取りが分からない私たちを、交換留学先(タマサート大学)の学生、Gun君が付き添って案内をしてくれました。

 高層ビルが建ち並ぶバンコク市内から、だんだんと離れていくと同時に私は不安な気持ちでいっぱいでした。車から見えた景色は、住宅はなく、森林と森林の空間に屋根だけを造り、その下には、机を囲うであろう椅子が何脚もありました。あの場所でなにをするんだろ?と疑問に思っていました。

そして、その場所は私がこれから行くBan Jam Rungで大事な空間スペースであることに気付くのでした。

 

ついにJam Rung村に到着いたしました。 

  131031-1.jpg

 最初に、村の中心、コミュニティセンターに連れて行ってもらいました。用意してくれていたお昼ご飯を前に、これからの不安な気持ちが一気に高まりました。そこで一緒に行ってくれた学生や先生の前で大泣きをしてしまったこと、今でも覚えています。うんと心の底から想いを出すことができたからこそ、自分のなかで気持ちを整理できた瞬間であったと思います。

 

 その後、ホームステイ先を紹介してもらいました。

 私の、お世話になったホームステイのご家族は、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子供3人の大家族でした。すごく親しみやすく、家にいる夜は、一緒に映画やテレビを見たり、フラフープしたりと毎日を楽しく過ごすことができました。時には、商品として売る、バナナチップスの作り方なども見せてくれました。

 131031-2.jpg

 

131031-3.jpg

 

  131031-4.jpg

 

 

 ここで、Jam Rung村にいた、一日のスケジュールを説明します。

 07:30:起床

 08:00:観光客用のお昼ご飯を作っている調理場所でお手伝い

   131031-5.jpg

 09:30:コミュニティセンターに移動、会場設備や食事の準備

  131031-6.jpg

 

 18:00:帰宅 

 ほぼ、この流れで生活をしていました。

 

 このJam Rung村には、一日に、多いときは600人もの観光客が訪れます。

 なぜ、この村にこんなにもたくさんの観光客が訪れるのか?

 

 

 それは、この村はタイの中でも、コミュニティ・ディベロップメントの成功地域として有名だからです。この地域を参考にしようと、地域住民同士や会社の研修旅行、大学でのゼミ研修などといった団体客が毎日のように来ていました。

131031-7.jpg

131031-8.jpg

 

 

 

 

 

※コミュニティ・ディベロップメント→地域社会開発 発展途上国やその中の地域開発のことを言います。その基本は、その国の国民、または地域住民の意思を十分尊重し、社会的・経済的状況の改善や向上を図っていくものです。

 

 

 

 

 

 

村民たちの活き活きと楽しそうに生活している顔を見て、驚きました。いつもコミュニティセンターに来て、みんなでお話をしています。今まで関わってきた日本の地域でも、ここまで家族同士、横のつながりが強いところを見たことがなかったので、羨ましく思いました。

一緒にご飯を作ったり、会場の準備をするのにも、しっかりと1人1人の役割が決まっているようにも感じました。だれかがやってくれるから私はしない、ではなく、自分ができることは手伝うといったような、個人の責任感が強いだけでなく、みんなで一緒の目標に向かって取り組んでいるように感じました。

そして、私も、その一人になれるように、言葉がうまく通じない分、他の人の行動を見て真似しながらお手伝いをしました。そうすると、自然に距離が縮まったような気がしました。

また、外部から人を呼び込むことで、気持ち的な変化もあるようでした。研修でホームステイをする場合、必ず、夜はコミュニティセンターで宴会が行われます。ステージとカラオケがセッティングされます。最初に地域の伝統的な踊りを披露した後は、お客さんたちが盛り上がっているなかに入り込み、みんなでカラオケの音楽をもとにダンスダンスダンス!!

131031-9.jpg

  131031-10.jpg 

なにをするにしても、楽しんで生活すること、そして共同で取り組むことが、このJam Rung村のモットーであり、その気持ちを共有する場がコミュニティセンターであるように思いました。

まだまだ、このJam Rung村について、伝えたいことがたくさんあります。なので、また次回以降にもお話します。

 

最後に…

“犬には気をつけろ!”そう、Jam Rung村には足の速い、ちょっと乱暴な犬がたくさんいます。目が合うと追いかけられます。そして、コミュニティセンターで私は追いかけられ全力疾走しました。

お問い合わせ

コラボレーション・サポート・パーク
電話:0888448932
コラボレーション・サポート・パーク
  • COC+ロゴ(小).jpg