【S・O・S】学ボラ、大学生向けに防災ビギナーズキャンプ

2013年10月29日
 S・O・S認定団体 学生ボランティアセンター主催で、大学生向けの「防災ビギナーズキャンプ」が高知大学を会場に9月28日29日の一泊二日で行われました。

 当日の参加者の様子などを理学部4年生の堀江俊祐くんが報告してくれます。

 ☆*。・ ☆*。・ ☆*。・

防災ビギナーズキャンプの実行委員長を務めた学生ボランティアセンター(SVC)堀江です。

9月28・29日の防災ビギナーズキャンプから1カ月がたちました。

そのときの活動報告をします。

 

防災キャンプは体験しながら実践的な防災を学ぶ防災教育の方法の1つで、南海トラフの巨大地震で大きな被害が予想されている高知県では学校等で行われていて、東日本大震災によって防災の需要が高まったということもあって今、防災キャンプは小中学校を中心にブームになっています。

 高知大学ではコラボ考房プロジェクトとS.O.S団体を経てサークルになった防災すけっと隊が地域の学校などから依頼されてスタッフとして年に何度か参加しており、そこにSVCのメンバーも参加させてもらっています。

 しかし、今まで大学生を対象に、大学生の防災リーダーを育てるための企画というものはあまりありませんでした。そこで、今回は高知県立大学、高知工科大学の学生と春野高校の高校生も交えて「大学生対象の防災キャンプ」を初めて企画しました。

 キャンプ当日の様子を報告します。

 まず、初日は朝9:00のオリエンテーションで始まり、少しみんなで自由に防災について語り合った後、高知大学教育学部附属特別支援学校の施設である「くじらの家」に移動し、ここを舞台に24時間程度の避難所の模擬体験と実践的な防災学習をしました。

 避難所に入り、まずは避難所生活の説明をした後、各班に以下の課題を出しました。

1.できるだけ快適に過ごせる避難所を自分たちでつくる

2.班のみんなで協力して防災に関するミッションをこなし、それをまとめて発表できるようにする

2.については各班に違うミッションを与え、それぞれ「津波避難に使う非常用持ち出しセットを作る」「大学内の危険個所や災害時に使えそうなものを探す」「大学周辺の街の危険個所や安全そうな場所を探す」というものです。

 班別のミッションと避難所生活は並行して行います。2日目朝の成果発表までは避難所の管理をし、自分たちでうまく時間を決めながらミッションをこなしていくことになるため、内容としてはハードなものとなっています。また、それに加えて避難所生活を邪魔するハプニングもいくつかありました。

   131028-1.jpg

↑避難所生活の様子

 結果的には参加者はスタッフからのヒントをもらい、避難所の管理もうまくしながらミッションをこなしていきました。企画段階ではその内容ではハードすぎるのではないかとも言われていましたが、実際にやってみると「ハードではあるが十分にこなせる」レベルだったらしく、それなりに苦労はしましたが楽しみながらできたようです。

 夜はダンボールでつくった仕切りとアルミ保温シートだけで寝ました。寝苦しそうにするのかなと思いきやミッションと避難所生活の疲れからかみなさんぐっすりと眠っていました。

 2日目、朝は7:00から炊き出しという設定で朝食のカレーを食べました。1日目はアルファ米の昼食と班におにぎり1個だけという夕食で、夕食後にミッションや避難所生活を頑張ったご褒美のデザートの差し入れがあったものの、とても制限された少ない食事で過ごしたため、久しぶりに食べたまともな?食事でみんなおいしそうに食べていました。

 そして、ミッションの成果発表。防災初心者である参加者の皆さんですが、とてもよい発表になったと思います。

 昼食後、「にぎわいボニート」という団体で「よさこい」を通して被災者を支援してきた団体で活躍している人文学部の宮崎哲太くんによる講演を聴きました。講演を聞くとともにワークショップも行い、防災や被災地支援に関する新たな視点を見つけるきっかけになったと思います。

 131028-2.jpg

↑講演をもとに行ったワークショップの発表をしている様子

 その後、2日間の振り返りで自分がチームのみんなと一緒に防災を学ぶ中でお互いの良かったところや改善した方がいいところなどを話し合い、自分が避難所生活やミッションの中で果たした役割などについて確認をしました。参加者のみなさんは話し合いを通して防災の活動をしていく上での自分のリーダーシップについて考え、それを高めるきっかけを作りました。

 内容は以上です。

 大学生向けの防災キャンプは初めてでしたが、スタッフ、参加者ともに学びの多いキャンプになったと思います。

 今後も高知大学および高知県3大学の学生による防災・被災地支援に関する活動とそこで活躍するリーダーを育成するため、こういった企画を継続して行えるようにしていきたいと思います。

 また、総合教育センター玉里先生、大槻先生、学生支援課長をはじめ、この企画のために多大なご支援をくださったみなさまにこの場を借りて感謝の言葉を述べたいと思います。

 みなさん、ありがとうございました。

    131028-3.jpg

↑仮想避難所での全日程を終えての集合写真

お問い合わせ

コラボレーション・サポート・パーク
電話:0888448932
コラボレーション・サポート・パーク
  • COC+ロゴ(小).jpg