【イタリア滞在記】SOHEI ITO の「申de若(サルディーニャ)スタイル」:Civil Protection

2013年3月15日
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本日、インターンシップ終了5日前にして初の活動日でした。



どれだけ、この日が待ち遠しかったか。
今日始まったのに、少し感動してしまいました。

これから3日間お世話になるCivil Protection(C.P)は
半官半民のボランティア統括組織です。
日本のボランティアとは違い社会福祉ではなく災害対策のみ
を扱っています。常時の活動は、災害予測つまり気象庁みたいなものですね。
災害時になると、その被害の大きさに合わせて、国家・州・県・市のいずれかのレベルで
統括機関(中央委員会)がつくられ、消防・警察・軍・医療機関・NPOなどの協力できるすべての機関が
この組織の統括の下におかれます。

ちなみに、この度「状況分析と情報伝達が不適切であった」ため有罪判決が下された
地震学者も、その時はC.P.Nationalに所属されていた方になるのだと思います。

要は、「もしもの時はみんな協力しよう!」というのを本気でやったらこうなる。
という感じです。そのための法律もあり、ボランティアとして救援活動に参加している証明を
この組織から貰えば、その期間の給料は全額支払われます。その他にも「本気」が伝わってくる
法律(正確には「条例」に近い)がたくさんあります。
ちなみに、東日本の震災時にはボランティアに行った学生に対して
「特例欠席」を出すかで意見が分かれていた大学もあったように聞きました。

それにしても、なんでイタリアはそんなに災害救援に対して「本気」なのでしょう。
もちろんイタリアは日本ほどではないですが、災害大国です。洪水、地震、火災、噴火など
さまざま。でも、それだけが理由なのでしょうか?
17歳の時からボランティアとして働いていて、現在は修士課程に所属し
僕のお世話をしてくれている女性がとてもイタリアらしい意見をくれました。
「イタリア人はこんなに災害にあってるのに、誰ひとりとして日頃の備えをしようとしない。
だから、もしもの時があったら私たちのような助ける側が本気でやらなければ
大変なことになってしまうのよ。笑」半分冗談だとは思いますが、納得してしまいました。

しかし、本当に成熟してるな・・・。という印象を受けました。
災害予知、ボランティアのマッチング、救援方法、避難所運営の方法まで
術との流れが緻密に計算され、とても信頼のできるもののように感じました。
具体的に言えば、ボランティアのニーズ調査票やボランティアセンターの引き継ぎ管理まで
完璧にフォーマットになっています。

では、何が違うのか?
今日わかった最も大きなものは、ボランティアは「行ける人が行く」ではなく
「出動要請が来たから行く」なのです。
だから、ここまでシステマチックにできるのだと思います。
もちろん前者のボランティアもあるのだと思いますが
C.Pで扱っているボランティアは後者です。
ただ、これって日本でもあるよね。
「予備自衛官補制度」!!
高校の時、資料集でめっちゃ調べた覚えがある!
こんな時にこんな知識が役立つとは・・・

 

 

 

さあ、概要はこんなところで
明日からは、僕の今回の研修のテーマである市民参加の「Motivation」について
より重点的にお話を聞かせていただきます。

Have a good day~

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