<南海地震から身を守ろう!>住民の方が「考える」ためのお手伝い

2012年11月15日
 

人文学部社会経済学科4年生の松尾美佳さんの発案で幡多郡黒潮町にて、大学生が南海地震に対する防災意識を高めてもらおうとワークショップを開催しました。

 

その様子を松尾さんにレポートしてもらいました。

 

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私は今卒論論文にて、南海トラフ地震新想定下における、高知県の沿岸過疎部地区が持つ課題や解決策を、住民の方自らが考えるワークショップ(以下WS)を企画実践し、 その事前と事後の参加者の防災意識の変化を考察する研究を行っています。そして10月27日、高知県黒潮町上川口浦地区にて、地区住民約50名の方々とWSを開催しました。WSの企画過程や事後事前アンケートで得た情報で、 住民の方が防災意識を高める上で大事なことが主に2つわかりました。

 

1つは、「住民の方々自身が課題を見つけ、その解決策や原因を考えること」です。南海トラフ地震の知識(震度や被害想定等)はテレビやネットですぐ得られますが、地区個々の課題は、そこに住む方にしか考えられません。課題に対し、住民の合意形成から、今後の地区防災活動を行う重要性を感じました。アンケートの結果を見ても、事前より、事後の住民の方が考えた情報量がすごく多いです。 その考えたことが、一般的な防災の知識と違うことでも、 みんなで考えて出た答えなので、自助・共助の第一歩だと思います。

 

2つ目は、住民の方の思いや、合意形成をお手伝いする「ファシリテーター」の存在です。今回のワークショップでは、 各班に高知大学の学生をファシリテーターとして入っていただきました。 住民の方の意見、つぶやきを聴き、ポストイットにまとめ、さらにみやすくまとめていく…。 これを「よそ者の若者」が徹することによって、 住民の方が考えることや意見出しに集中してくださることができたように思います。

 

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東日本大震災以降、南海トラフ地震の想定が大きく見直され、高知県にはとてつもない被害想定が発表されています。しかし想定の大きさだけに囚われず、それを踏まえて「地区の課題をどう解決するか」「日常の地域の在り方」等を、住民の方自身が考え実践していくことが大切だと思います。「よそ者の若者」である私たち大学生は、その意見を聴き、まとめられるお手伝いができると感じました。

 

高知大学人文学部社会経済学科4年生 松尾美佳

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