◆大学院農林海洋科学専攻2年生の山岡昌希さん及び総合科学系複合領域科学部門の小河脩平准教授らの研究グループの成果が、『Scientific Reports』に掲載されました

2024年5月27日

 高効率省エネルギーで二酸化炭素を再資源化する方法を発見

 

 大学院農林海洋科学専攻2年生(令和5年度当時)の山岡昌希さん及び総合科学系複合領域科学部門の小河脩平准教授らの研究グループの研究成果が、Springer Nature社が発行するオープンアクセス誌『Scientific Reports』に掲載され、2024年5月3日に電子版が公開されました。
 近年、温室効果ガス排出量の削減が求められており、発電所や工場から排出される二酸化炭素を回収して再資源化するCarbon Capture and Utilization(CCU)技術の開発に注目が集まっています。CO2から工業的に重要なCOが作れる逆水性ガスシフト反応は、CCU技術の1つとして期待されていますが、反応に高温が必要であることや、しばしば貴金属を含む触媒が使われていることが課題でした。
 本研究グループは、安価かつ資源量が豊富な鉄を主成分とする触媒を用い、微小な電気エネルギーを投入することで、100℃台という大幅に低温化した環境下で逆水性ガスシフト反応を高活性、高選択的に進められることを示しました。これにより、安価な触媒材料と、余剰のクリーン電力と低温排熱のみを使った高効率省エネルギー型のCCU技術の実現が期待されます。

 

<論文名> Efficient reverse water gas shift reaction at low temperatures over an iron supported catalyst under an electric field
<和 訳> 鉄担持触媒を用いた低温電場中での効率的な逆水性ガスシフト反応
<著者名> M. Yamaoka, K. Tomozawa, K. Sumiyoshi, T. Ueda, S. Ogo*
<雑誌名> Scientific Reports, 14 (2024) 10216.

 論文の詳細はこちらから

 

 小河研究室(農林海洋科学部海洋資源科学科海底資源環境学コース)のホームページはこちらから

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