◆大学院黒潮圏総合科学専攻3年生のMa. Marivic Capitle Pepinoさんらの研究成果が「PeerJ」誌に掲載されました

2024年5月14日

 繫殖期のアカサンゴ雌雄間における遺伝子発現の明確な差異を発見

 

 黒潮圏総合科学専攻博士課程3年生のMa. Marivic Capitle Pepinoさんを筆頭・責任著者とする宝石珊瑚の雌雄間の遺伝子発現の差異を明らかにした研究成果が「PeerJ」誌に2024年4月16日付で掲載されました。

 高知の伝統的工芸品である宝石サンゴは、非造礁性サンゴの一種であるアカサンゴの枝を加工したものです。持続的な資源利用を実現するため宝石サンゴ増養殖事業「宝石珊瑚の森・育成プロジェクト」(NPO法人宝石珊瑚保護育成協議会)が推進されていますが、アカサンゴをはじめとする宝石サンゴの産卵生態や資源量などは不明な点が多く残されています。
 高知大学国際交流基金(新戦略型)の奨学生として黒潮圏総合科学専攻に在籍中のMa. Marivic Capitle Pepinoさん(博士課程3年生)は、奥村知世准教授(海洋コア国際研究所)および久保田 賢教授(農林海洋科学部)の指導の下、高知大学基幹研究プロジェクト「海洋地球との共生~持続可能海洋資源の利活用」の一環としてアカサンゴの謎を鉱物および生物の両面から解明しようと学位研究を進めています。
 本研究では、産卵期と推定されていた6月に、複数試料の組織観察を行い、未成熟試料に加えて、成熟初期の雄と雌の試料を認定し、性によって遺伝子発現に明確な差異があることを見出しました。外見での雌雄判別ができないアカサンゴの人工授精などの資源保護手法の開発につながることが期待されます。

【論文情報】
論文タイトル:Gene expression profiles of Japanese precious coral Corallium japonicum during gametogenesis
著者:Ma. Marivic Capitle Pepino, Sam Edward Manalili, Satoko Sekida, Takuma Mezaki, Tomoyo Okumura, Satoshi Kubota
雑誌名:PeerJ
URL:https://peerj.com/articles/17182/

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