2013年度高知大学国際・地域連携センター国際連携部門 講演会&ワークショップ

2013年6月15日

 2013年6月15日(土)に、高知大学国際・地域連携センター主催の講演会及びワークショップが行われました。講師には、大阪大学教授石井正彦氏をお招きし、「“臨時一語”の研究と教育―文章とのかかわりを中心に―」という演題でお話をうかがいました。
 講演会では、まず臨時一語の命名、臨時一語の発生事情、そして臨時一語を作る文法、さらに現代新聞の文章と臨時一語の深い縁についてご説明いただきました。また、臨時一語の調査についての詳細なデータ資料が提示され、臨時一語の機能、文章顕現型の臨時一語化、文章構造機能としての臨時一語化について具体例をもってご説明いただきました。講師の先生が長年研究を重ねて来られた研究成果のエキスが披露されました。「臨時一語」は、これまで語構成や文法の問題として扱われてきましたが、最近では、文章の構成や展開にかかわる現象として注目されるようになり、今後この研究が文章の読解や作文の教育に大いに寄与できるのではないかと期待されます。
 ワークショップでは、講演会のテーマをさらに深く掘り下げて、参加者が講師の先生と議論が交わされました。臨時一語が形成される一例として、「不良債権を処理する」→「不良債権の処理」→「不良債権処理」へとそれぞれの使用時期と使用期間を示すグラフを提示していただき、参加者は納得している様子が見受けられました。また、文章構造機能としての臨時一語化について提示されているパターンを是非教育の現場で活用したいと参加した方からのコメントもあり、大変有意義な場となりました。
 参加した方々からは「いつも何となく見ている文章の奥深さを感じました」「いままでまったく触れたことのない分野の話で、こういう機会が得られて有り難かった。具体例が多くて、分かり易いお話を頂きました」、「あまり今まで深く考えた事がない内容の講義だったのですが、興味深かった」、「文学の研究方法について新しい目を持つことができました」、等の意見・感想が寄せられ、充実したひと時が共有できました。主催者としても大変嬉しく思っています。
(文責:林 翠芳)

 

 

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