◆凍結乾燥精子による子牛誕生に総合科学系生命環境医学部門の松川准教授らが世界で初めて成功しました

2020年6月3日

 総合科学系生命環境医学部門の松川和嗣准教授が、宮城県畜産試験場との共同研究で、凍結乾燥精子による子牛の誕生に世界で初めて成功しました。

 従来、肉質の優れた雄牛の精子の保存にはマイナス196度の液体窒素が用いられてきましたが、液体窒素は気化してしまうため定期的に補充しなければならず、その生産のための環境負荷や人体への悪影響 (酸欠や低温やけど)、自然災害や伝染病発生時の貴重な遺伝資源の損失のリスクなどがデメリットとなり、持続的な家畜生産への影響が懸念されています。

 凍結乾燥(フリーズドライ)はインスタントコーヒー、みそ汁など食品や医薬品の保存では一般的な技術で、この技術の精子保存への適用によって窒素の供給コストや安全面等のリスクがなくなり、遺伝資源の安全安心な保存が可能になります。

 今後は、土佐あかうしなどの希少な和牛精子を保存するための実用化や他動物への応用、そして乾燥して“死んだ”精子が生命誕生のスタートとなる謎の解明が期待されます。

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