高知大学海洋コア総合研究センターの松井浩紀特任助教及び池原実教授ら国内8機関10名から成る研究グループの研究論文が学術誌「Newsletters on Stratigraphy」に2019年9⽉20⽇に掲載されました

2019年9月24日

九州・パラオ海嶺に過去2000万年間の連続的な堆積物があることを発見

ー1973年に掘削されたレガシー試料の再解析ー

概要

 国際深海科学掘削計画の枠組みの下、高知コアセンター(高知大学と海洋研究開発機構が共同で運営する研究施設)は日米欧の世界3か所しかないコアレポジトリーの一角として、深海掘削試料(海洋コア)の保管・管理の任務を果たしつつ、海洋コアを用いた研究を推進しています。

 高知大学海洋コア総合研究センターの松井浩紀特任助教、池原実教授ら国内8機関10名から成る研究グループは、九州付近から沖ノ鳥島を経てミクロネシアのパラオ付近に至る南北3000 kmに渡る海底山脈である九州・パラオ海嶺で1973年に採取されたSite 296海洋コアを再解析しました。レガシー試料であるSite 296海洋コアは黒潮流路に近い九州・パラオ海嶺の北端から採取されたことから、黒潮の長期的な変遷を記録していると期待されます。コアレポジトリーの適切な保管・管理により、46年の時を経たのちもSite 296海洋コアを全く問題なく解析に資することができました。Site 296海洋コアに含まれる微小なプランクトン化石の産出状況を再解析するとともに、ストロンチウム同位体比と炭素・酸素安定同位体比を統合することで、掘削当時は発展途上で十分に確立できていなかったSite 296海洋コアの年代モデル(微化石層序・地球化学層序)を46年ぶりに再編することができました。

 この成果によりSite 296海洋コアが過去2000万年間の海洋環境を連続的に記録した、北太平洋における極めて貴重な試料であることを明らかにしました。こうした過去2000万年間にわたって連続的に堆積した海洋コア試料は北太平洋では極めて稀であり、黒潮の流域ではSite 296海洋コアが唯一の報告例です。

 特に、現在よりも顕著に温暖だった時代における黒潮の流路や強さを解明していく上で、過去3000万年間において最も温暖な時代であったとされる中期中新世(約1600万年前〜1160万年前)の連続的な試料は貴重で、今後もSite 296海洋コアの活用が期待されます。

 詳細は、2019年9月19日付、各機関共同プレスリリースの内容をご覧ください。

プレスリリース:九州・パラオ海嶺に過去2000万年間の連続的な堆積物があることを発見高知大学.pdf(1MB)

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