【えんむすび隊】「『田んぼアート』稲刈り体験ツアー」in本山町

2018年10月22日
 10月21日、正に「日本晴れ」という言葉がふさわしい、抜けるような青空の下、えんむすび隊11名が本山町吉延地区にお伺いしました。
 
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 今日は、6月にえんむすび隊がお伺いした「『田んぼアート』田植え体験」で植えたお米を、ブランド米「土佐天空の郷」を作る本山町農業公社の方々や、地域の農業者の皆さんとで収穫します。
 今回、学生たちには農業体験を通して食についての学びを深めてもらうと共に、地域を散策させていただくことで、吉延地区そのものについても知見を得ることをねらいとしています。
 
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 開会式を終えると、まずは鎌を使っての手刈りでの収穫です。黄金色に実った稲穂の海が、一斉に刈り取られていく様は圧巻です。学生たちは最初そろそろと鎌を使っていましたが、すぐに上手くなり稲刈りのスピードが速くなっていきます。
 
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 ある程度刈ると、今度は「はさ掛け」という作業を同時に進めていきます。これは刈り取った稲がまだ水分を多く含んでいる状態のため、天日乾燥させて保存が利くようにするための作業です。ややコツが必要な動作で、素人目に見ても上手だな~と思う学生がいたので声をかけたところ、やはり収穫の経験があるとのことでした。
 
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 学生たちお待ちかねのコンバイン乗車体験もさせていただきます。
 
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 腰が引けている子、初めてという割には慣れているようにしか見えない子など、様々な乗車姿を見ることができました。
 
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 予定よりも早く稲刈りを終えることができ、本山町産の材料を使った牛すじ丼をお昼にいただいた後は、いよいよ吉延地区の散策に出発します。
 
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 アケビやドングリを道中で見つけたり、イノシシの食害の話を聞かせていただいたり…「アケビを初めて見た!」と驚く学生もいました。出身地によって経験するものや見るものは全く違うのだな、と改めて感じる一幕でした。
 
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 1時間ほどの散策の後は、ライスセンターでの精米過程や、高知県でのみ飼育している「土佐あかうし」の牛舎、田畑を荒らす野生動物を狩猟するための「くくり罠」の実演なども見学させていただきました。
 
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 上級者ともなるとわなを手作りすることもあるそうで、バネの勢いにおっかなびっくりしつつも、学生たちは興味深々に実演の様子をのぞき込んでいました。
 
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 最後に、学生たちは各自振り返りを行い、寄せ書きをお贈りさせていただきます。
 
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 引率の梶UBCからは「『百姓』ということばがあるけれども、これは今とは異なり、古くは百の『なりわい(業)』、多様な職業に関わる人を意味しています。今日の体験を振り返って、この言葉の意味を改めて考えてほしい」との言葉がありました。
 
 今は「副業」ということばが一定の定着を見せていますが、古くからの生活の中では当たり前にあった価値観とも取れるのではないでしょうか。お米を作れば、牛も飼う。狩りもすれば、工芸品も作る…実は、昔ながらの地方の暮らしこそが、現代の最先端なのかもしれません。
 
 今回、学生たちは稲刈り体験や地域を歩き、里山の暮らしを目の当たりにしたことで、高知県という地域での生き方や、現代に生きる自分たちの在り方にもつなげて考えることができたのではないかと思います。
 まる一日、学生のために時間を割いてくださった本山町吉延地区のみなさま、本当にありがとうございました。おかげさまでこの度も良いご縁を結ばせていただきました。
 
 以下、参加した学生の声を紹介します。
 
●地域協働学部 3年 女性
 山の暮らしを体験できた1日でした。自分の地元は海がありますが、本山には棚田などがあり、同じ田舎でも全然違う生活をしていると感じました。今日はまず農業の大変さを改めて感じました。稲刈りは少し腰が辛かったですが、稲を刈る機械はとても楽しく体験させてもらうことができました。また、お昼の牛すじ丼はとてもおいしかったです。自然の中で気持ちよく食べることができてとてもぜいたくな感じでした。その後あか牛を見に行き、命をいただいているありがたさを感じました。そしてイノシシなどの狩猟の話を聞き、昔ながらの生活や知恵が今でも残っているのはよいことだし、大切なことではないかと感じました。本山は実際に歩くこともできて、本当に自然豊かなきれいなところだと思います。そこで生活している人達のことを学ぶこともでき、視野が広がりました。学生や地域の人とも結構話せてよかったです!
 
●農林海洋科学部 3年 男性
 昔ながらの農民と自然の調和を強く感じた今回のえんむすび隊、住民たちの知恵には深く感心したと同時に、自然と伴に歩いて、生活していくことの苦しさ、大変さも知ることができました。そして、私たちの人類の活動が大自然で同じ生活をしている動物に対して悪影響を及ぼしたため、生存競争が増す一方です。これから私たちはどのように自然・動物とうまく付き合っていくのか、この疑問に早く答えなくてはならないと思いました。一日でも早く解決策が求められます。農民の生活基準が一つの国の礎でもあります。全体的なGDPという数字よりも、確かな政策をこれからの政府に求めていくべきです。
 
●農林海洋科学部 2年 女性
 今までいろいろな地域にお邪魔させてもらっていますが、吉延の今日お会いした皆さんは本当に仲が良く、気さくで、団結力があるように感じました。元々あまり豊かではなかった土地柄、見返してやろうというところからここまでの努力をされて「土佐天空の郷」のブランドが保たれているということを知りました。田んぼアートやブランド米の方法や技術という部分だけでなく、地域内のつながりの強さの重要性についても学ぶことができ、自分にとって大きな収穫でした。
 また、農業以外にも多様な仕事(あかうし飼育、狩猟、草刈りなどの管理)をされているまさに「百姓」の生き方を見て、私も地域で百姓として生きていきたいと思っているので目標ができたように思います。今後もまたぜひ吉延へ来たいです。
 
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