【えんむすび隊】高知のまちなかの森林(もり)を体験しよう!

2017年2月20日
170220-2.jpg
 
 2月20日月曜日、えんむすび隊は高知のまちなかの森林(もり)を体験しようということで、四国森林管理局の方々のご案内のもと、森林体感ツアーへと行ってきました。

 当日の様子を赤池地域コーディネーターからご報告いただきました。


皆さん、こんにちは!!
高知大学地域コーディネーターの赤池慎吾です。

日本一の森林率を誇る高知県。今日は、四国森林管理局職員と一緒にまちなかにある身近な森林を体験し、高知県の森林の未来について考えました。

2016年10月、四国4県の国有林を所管する林野庁四国森林管理局と高知大学は包括協定を締結しました。今回は、高知の森林を盛り上げる第一歩として、四国森林管理局職員と一緒にえんむすび隊を実施しました。

まず訪問したのは、高知市仁井田にある高知県林材株式会社です。県内各地から、天然スギ・ヒノキのほか、人工林材やケヤキ、モミなど様々な木材が集められます。市日は毎月24日で、訪問した20日にも多くの木材が集まっていました。
代表取締役の秋山さんは、樹種や大きさで材価が違うこと、樹種や産地で材質や用途が異なることなど、わかりやすく解説していただきました。また、供託金を預ければ、個人で丸太一本から購入できることを知りました。
学生からは、「これはいくらですか?」、「これとこれの違いは何ですか?」など短い時間で多くの質問が出ていました。様々な樹種が高知の森林には有り、それがそれぞれの用途に応じて加工・流通し、暮らしの中で使われていることを実感しました。
 
170220-1.jpg
 
 次に訪れたのは、土佐グリーンパワー株式会社です。ここは、県産材から年間約6,000kWを発電しています。
はじめに高知県の森林の状況や木質バイオマス発電の国内状況、そして木材から発電までの仕組みを学びました。「含水率の処理方法」や「熱利用の課題」など学生の質問に丁寧に答えていただきました。
工場見学では、木材からチップの生産、乾燥、貯蔵、発電の一連の工程を間近で体感できました。なぜ高知で木質バイオマス発電なのか。森林県高知の強みが見えてきました。
 
170220-3.jpg
 
最後に訪問したのは、高知県森林組合連合会のCLT建物です。近年、急速に発展する木材の加工技術を目の当たりにしました。木材を交互にはり付けて高い強度を誇るCLT。建築工法や外観など、木材の良さを再確認しました。
 
170220-4.jpg
 

午後は、朝倉キャンパスに戻り、四国森林管理局職員とワークショップを実施しました。はじめに四国森林管理局の木村次長から、日本の森林の現状と課題、四国の国有林の特徴を説明いただきました。

その後、林業分野「日本一の森林を活かす仕事の作り方」と観光分野「日本一森林しかないけど、日本一森林がある!」の2班にわかれてワークショップです。
林業分野は、学生が森林管理局職員にインタビューする形式で、森林管理局の仕事内容や森林を元気にする取り組みを聞き取りします。はじめは、お互い緊張していましたが、時間がたつにつれ表情が緩みます。最終報告では、森林を守る・活かすには技術者だけでなく住民の参画が大切なこと、森林を身近に感じる森林ツアーの実施といったアイディアが報告されました。

観光分野では、高知の森林を活かした観光プランの設計です。何を商品にするか、どんなターゲットか、実施する体制を話し合いました。最後は、「1dayジビエ体験ツアー」と題したえんむすび隊プランを発表しました。

 

170220-7.JPG

 

 お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

 以下に参加した学生の声の一部をご紹介します。ぜひご一読ください。

●地域協働学部地域協働学科1年男子
 今回初めてえんむすび隊に参加させて頂きました。ずっと見てみたいと思っていたCLT建造物、木材流通の格となる木材市場、C材D材を活用したエネルギー事業などを実際に目で見、触り、経験することができました。やはり「百聞は一見に如かず」で本で読むのと実査に見るのとでは違いました。市場では丸太の状態のA材B材がセリにかけられるべく陳列されており、直材の方が曲材より価値が高くなることを学べました。エネルギー発電所では間伐された材がどのように運ばれチップに変わり燃料として使用されているのかを、発電所の方からの説明で大まかに理解することができました。また、実際にCLTを見れたことも大きな収穫です。川上から川下への木材の流通経路を辿れたことは木材の流通やそれに携わる方々の思いを知る点でもいい経験ができたと思います。


 

●農学部農学科4年男子
 私は森林科学コースなのでいくつか見学場所で見聞きしたことに知っていたこと授業などで学んだことがあったが、他学部の学生にとっては初めて見聞きしたことだらけであったようでカルチャーショックのようなものを感じた。そして森林や林業の事があまり知られていないなあと感じた。しかしそこから、森林・林業に関わる(森林・林業について学んだ)者なら知っていることと、そうでない者は知らない事、というのが少しながら分かったので何か今後役に立てていきたいと思う。
 町の中の森林としての一連の見学ツアーはとても参考になった楽しいものだったので、今後も開催してもらいたいと思う。もっと多くの人に参加してもらって森林・林業に興味を持ってもらいたいと考えた。


 

●人文学部国際社会コミュニケーション学科3年男子
 今回は午前中から町の木に関する施設を見学し、後半はシンポジウムに参加し高知の中山村など森林地帯が持つ観光の可能性について話し合いを行いました。木がどのように市場で流通し、エネルギー資源として活用、木材の利活用など木材の持つ可能性を学べました。後半では「えんむすび隊」としてジビエ体験ツアーを考え、より具体的なツアーを作成することができました。様々な木の利活用の方法など林業に対してあまり知識の無い私自身も楽しんでツアーに参加することができました。

 

170220-6.JPG

 

170220-8.JPG

 

170220-5.JPG

お問い合わせ

コラボレーション・サポート・パーク
電話:0888448932
コラボレーション・サポート・パーク
  • COC+ロゴ(小).jpg